EVENT
10th Anniversary Special Program
15:30~20:00
MASK開館10周年を記念して「10th Anniversary Special Program」を開催します。MASKの収蔵作家が一堂に会し、今後の作品制作やコラボレーションの可能性について語るアーティストトークと、10周年を祝うスペシャルパフォーマンスの2部制で実施します。
収蔵作品を舞台にしたスペシャルパフォーマンスは大きく3つに分けて実施。アーティストユニット・正直と黒川岳が、金氏徹平と持田敦子の作品を使用したパフォーマンスを披露し、宇治野宗輝は特別仕様に改造した自身の収蔵作品で、この日だけの特別なビートを奏でます。フィナーレはやなぎみわがプロデュースし、ギターの生演奏のなか、妖艶でアクロバティックなポールダンスとエアリアルティシューのパフォーマンスで締めくくります。さらに、Dumb Typeのメンバーとして舞台作品に関わってきた藤本隆行(Kinsei R&D)が照明を担当し、一夜限りの祝祭空間を盛り上げます。
観客、アーティスト、パフォーマーが共に祝い楽しむ時間をぜひ体験してください。
|開催概要|
日時:11月2日(土)15:30~20:00(15:00開場)
第1部 アーティストトーク 15:30~17:00
第2部 スペシャルパフォーマンス&パーティ 17:30~20:00 ※パフォーマンスは19:00頃終了予定
入場料:前売 3,000円、当日 3,500円(トーク及びパフォーマンス) ※ワンドリンク付き
チケット販売:Peatixよりお申込みくださ
<第1部>
トーク出演:宇治野宗輝、金氏徹平、久保田弘成、持田敦子、やなぎみわ、ヤノベケンジ
モデレーター:木ノ下智恵子
<第2部>
#1
出演:黒川岳、正直、Atelier Tuareg、dot architects
パフォーマンス監修:金氏徹平、持田敦子
#2
出演:宇治野宗輝、dot architects
パフォーマンス監修:宇治野宗輝
#3
出演:サカトモコ、JanMah、MECAV
パフォーマンス監修:やなぎみわ
音楽:小松千倫、慈母子(oboco+DJ 自炊)
照明:藤本隆行(Kinsei R&D)
モデレーター:木ノ下智恵子
|トーク出演者プロフィール|
宇治野宗輝 Muneteru Ujino
1964 年東京都生まれ。90 年代よりサウンドスカルプチャーを制作、展示/パフォーマンスを行っている。
2004年からは、大量消費社会が急速に拡大した20 世紀以降の「物質世界のリサーチ」を基盤に、楽器、家電製品や自動車、家具、中古レコードなど、日常的な消費者向けの製品と技術を再構成し、近代の文化を再定義するサウンド/スカルプチャー/パフォーマンスの複合プロジェクト「The Rotators」に取り組み、世界各地の展覧会に参加している。
金氏徹平 Teppei Kaneuji
1978年生まれ、京都在住。美術家・彫刻家。京都市立芸術大学美術学部彫刻科准教授。2003年京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程彫刻専攻修了。身のまわりの事物を素材に部分を切り抜き繋ぎ合わせることで、既存の文脈を読み替えるコラージュ的手法を用いて作品を制作。横浜美術館(2009年)、ユーレンス現代美術センター(北京 2013年)、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(2016年)等で個展を開催、また、国内外の企画展・国際展で作品を発表している。2011年以降、舞台美術も複数手がけ、近年は舞台作品も制作している。平成24年度京都市芸術新人賞、平成27年度京都府文化賞奨励賞、平成30年第29回タカシマヤ文化基金受賞。
久保田弘成 Hironari Kubota
1974年長野生まれ。武蔵野美術大学大学院修了。土地の歴史や風土を反映させた、自然崇拝的祭礼を原型にし、車や漁船を用いた彫刻やインスタレーション、パフォーマンスを発表。財団法人ポーラ美術振興財団助成金、文化庁新進芸術家海外留学制度によりフランス、ドイツにて活動し、ヨーロッパ各地、アメリカ、メキシコ、中国等で制作発表を行う。昨今は屹立する彫刻的な自然石「根石」(こんせき)を蒐集。2017年東京 武蔵村山にその集積地である「根石院」を立ち上げている。
持田敦子 Atsuko Mochida
2018年、東京藝術大学大学院先端芸術表現専攻修了。同年、バウハウス大学ワイマール大学院Public Art and New Artistic Strategies修了。2018年から2019年にかけて、平成30年度ポーラ美術振興財団在外研修員としてドイツ、シンガポールにて研修。プライベートとパブリックの境界にゆらぎを与えるように、既存の空間や建物に、壁面や階段などの仮設性と異物感の強い要素を挿入し空間の意味や質を変容させることを得意とする。
やなぎみわ Miwa Yanagi
美術作家・舞台演出家。神戸市生まれ。京都市立芸術大学で工芸を学ぶ。写真作品などで国内外で多くの展覧会を開催し、2009年第53回「ヴェネツィア・ビエンナーレ」美術展日本館代表作家。2011年から演劇活動を開始し、美術館や劇場での公演を行う。2015年に「ゼロ・アワー 東京ローズ最後のテープ」で北米ツアーを実施。2016年より台湾で製造した舞台トレーラーによる野外劇「日輪の翼」(原案:中上健次)で各地を巡業している。2021年、台湾文化局主催による、台湾独自のオペラ、歌仔戯「アフロディーテ〜阿婆蘭〜」を作演出、衛武営国家芸術文化中心にて上演。美術と舞台の両分野で活動している。
ヤノベケンジ Kenji Yanobe
1965年大阪生まれ。1990年初頭より「サヴァイヴァル」をテーマに機能性のある機械彫刻を制作。1997年チェルノブイリを訪れる《アトムスーツ・プロジェクト》を敢行。2011年震災後、希望の彫刻《サン・チャイルド》を制作し国内外で巡回。2017年より福を運ぶ旅の守り神《SHIP’S CAT》シリーズの制作を開始。2022年に大阪中之島美術館に開館した《SHIP’S CAT (Muse)》(2021)が恒久設置される。美術の起源や存在意義を問い、環境と相互作用をもたらす作品を制作している。
|モデレーター プロフィール|
木ノ下智恵子 Chieko Kinoshita
大阪大学准教授、MASKキュレーター。1971年生まれ、大阪市在住。専門は現代芸術、文化政策、事業プロデュース等。神戸アートビレッジセンター美術プロデューサー、大阪大学CSCD等を経て現職。駅のコミュニティスペース「アートエリアB1」、芸術文化施設ネットワーク事業「クリエイティブアイランド中之島」などに従事。他の活動には、NAMURA ART MEETHING実行委員、恵比寿映像祭オフサイト・キュレーター、岡山芸術交流パブリックプログラムディレクター、札幌文化芸術交流センターSCARTS事業統括ディレクターなどがある。
|スペシャルパフォーマンス出演者|
黒川岳 Gaku Kurokawa
1994年島根県生まれ。京都府在住。物質や環境と身体との関係に着目し、さまざまな対象に「触れる」(触れようとする)プロセスや結果を出発点に彫刻やパフォーマンス、インスタレーション等の作品を発表している。それは物理的な衝突であったり、やわらからな接触であったり、一切触れ合わずにすれ違うだけだったり、耳を澄ますことだったりする…。2018年京都市立芸術大学大学院美術研究科彫刻専攻修士課程修了。令和5年度京都市芸術文化特別奨励制度奨励者。
サカトモコ Tomoko Saka
桐朋学園大学芸術科・演劇専攻卒業。
在学中パントマイムやダンスなどの身体表現に没頭し舞台出演を経てフィジカルアートの世界へ。2007年渡豪シドニーエアリアルシアターで空中芸を学び翌年国立サーカス学校National Institute of Circus Art(NICA)にてスウィンギングトラピーズを専攻し3年間習得。その後VIC州をツアー、フェスやファミリーサーカスの出演経験をし帰国。2011年、木下サーカス入団しエアリアルリング、スパニッシュウェブの演目で日本巡業。2015年からフリーランスとして活動しクロワッサンサーカス、やなぎみわ演出野外劇「日輪の翼」、音楽劇「空中ブランコのりのキキ」等出演。
正直 Shojiki
小林椋( https://pocopuu.net )と時里充( https://tokisato.info )によるユニット。2016年結成。「できるだけ正直に演奏する」を心がけながら、モーターと養生テープを使用した演奏を行う。近年のパフォーマンスに、「音の慣らし方」(国際芸術センター青森(ACAC) , 2021)、「Sound Around 002」(ロームシアター京都, 2022)」、「LUFF 2022」(スイス・ローザンヌ, 2022)など。2018年Basic Functionからカセットテープ「KB」をリリース。 2019年アルス・エレクトロニカ(オーストリア・リンツ)にてHonorary Mentions受賞。
Atelier Tuareg
プロダクトから建築物の構造まで、幅広く金物の設計と加工、製作を行う、金属の加工を中心としたアトリエ。真鍮と銅、錫など特殊な金属同士を掛け合わせた加工も行っている。
dot architects
家成俊勝、赤代武志により設立された建築家ユニット。大阪・北加賀屋にて、「もうひとつの社会を実践するための協働スタジオ」コーポ北加賀屋を拠点に活動。設計、施工のプロセスにおいて専門家・非専門家に関わらずさまざまな人との恊働を実践している。設計だけに留まらず、現場施工、リサーチプロジェクト、アートプロジェクトなど様々な企画にもかかわる。第15回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 審査員特別表彰(日本館出展作家)。
JanMah
国内外ジャンルを問わず様々なアーティストと共演。参加作品、やなぎみわ ステージトレーラープロジェクト(野外劇’日輪の翼’他)。
韓国のベーシストDong giy のアルバム(台湾、韓国で2023年発売)a method for capsaicinoid analysis (アルバムはベストクロスオーバー&ワールドミュージック賞及、台湾ベストジャズ賞受賞)に参加。
MECAV
ドリーミーでデンジャラス!
花火のように世界を彩るポールパフォーマー。イベントプロデューサー、バーレスクパフォーマーとしても活動中。国内外で出演。時に芝居やアートプロジェクトなどキャバレーダンサーならではの視点を交えつつ枠にとらわれる事なく取り組んできた。
2014年〜やなぎみわステージトレーラープロジェクトポールダンサー。
デコトラ演劇公演「日輪の翼」ツアー及び、2016〜2017 PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭パフォーマンス含む全公演出演。また国内外の大会でファイナリスト、受賞歴もあり。その他ミュージシャンとのツアー公演など幅広く活動中。
|音楽|
小松千倫 Kazumichi Komatsu
1992年高知県生まれ。2022年京都市立芸術大学大学院美術研究科博士(後期)課程美術専攻構メディア・アート領域修了。音楽家、美術家、DJ。これまでに、angoisse、BUS editions、flau、Manila Institute、psalmus diuersae、REST NOW!等、様々なレーベルやパブリッシャーより複数の名義で膨大な数の音源をリリース。ある情報の伝達や保存における根源的な諸技術のあり方を光や音をもちいて作品制作・研究を行なっている。
慈母子
2019年結成された大阪在住の自炊とobocoによるDJコンビ。音波の中で事故と放浪を繰り返しながら情熱活動中。2023年にDJ実弾とのスワッピングMIXテープをリリース。2024年2月より難波ベアーズにて、毎月最終水曜開催の創造パーティ『慈愛/THE I』を開始。音楽による魂の救済を目指し、永遠に続ける予定。