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ABOUT

 かつて造船業で栄えた大阪・北加賀屋は、時代の変化とともに工場の移転や高齢化による空き地・空き家が増加し、都市の空洞化が進んでいます。北加賀屋を拠点に不動産業を営む千島土地株式会社は、近代化産業遺産の名村造船所大阪工場跡地を中心に、保有する工場跡や空き家を創造的に活用することで「芸術・文化が集積する創造拠点」として地域再生を目指す「北加賀屋クリエイティブ・ビレッジ構想」に2009年より取り組んでいます。2011年に千島土地により設立された、おおさか創造千島財団は、本構想の一環として、2012年より鋼材加工工場・倉庫跡を大型アート作品の収蔵庫として活用するプロジェクトMASK [MEGA ART STORAGE KITAKAGAYA]を始動しました。

 近年では、地域活性化の有効な手段として世界中で競うように数多くの大規模な展覧会やアートイベントが開催され、アーティストが大型作品を発表する機会が増えています。その一方、広い制作場所の確保が難しく、作品の規模を縮小せざるを得ない、また会期終了後の保管場所の確保が難しいため、作品の解体や廃棄を余儀なくされるといった、アーティストが直面する創造環境面での課題があります。このような状況に一石を投じ、大阪の創造環境の向上に寄与したいとの思いから、約1,000㎡の鋼材加工工場・倉庫跡を、大型アート作品を無償で保管・展示するMASKへと再生する構想が生まれました。

 鋼材加工工場・倉庫として使われていた建物をそのまま活用。床面積 約1,030㎡(52.5×19.5m)、高さ 9.25m。事務所跡を改装したホワイトキューブ(展示スペース)と簡易レジデンスを併設。