EVENT
【終了】Open Storage 2021 クロージングイベント「ジャイアント・トらやん―ファイヤーパフォーマンス&スペシャルトーク」
金・18:30~ 土日13:30~ ※各回1時間程度
美術館へ旅立つトらやんのMASKでのラストパフォーマンス
「Open Storage 2021 -拡張する収蔵庫-」のクロージングイベントとして、現代美術家ヤノベケンジの《ジャイアント・トらやん》のファイヤーパフォーマンスと豪華なゲストを迎えてのスペシャルトークイベントを2021年11月12日(金)から14日(日)まで3日間にわたり開催いたします。
MASKの象徴的な作品《ジャイアント・トらやん》 が美術館へ
MASK開館当初に収蔵され、シンボル的な作品として初回の「Open Storage 2014」から来場者に親しまれているヤノベケンジ氏の《ジャイアント・トらやん》は、来年2月に開館する大阪中之島美術館への寄贈が予定されており、MASKでの展示は今年が最後となります。そこで「Open Storage 2021」クロージングイベントとして、《ジャイアント・トらやん》のファイヤーパフォーマンスを行います。また、本クロージングイベント時は、会期中から展示構成を変更し、この3日間限定の特別な鑑賞空間となります。
クロージングを彩る、豪華なゲストがMASKに集結
スペシャルトークイベントの出演者は日替わりで、ヤノベケンジ氏、当財団理事長芝川は全日程出演いたします。
【Vol.1】作品の寄贈予定先である大阪中之島美術館から館長の菅谷富夫氏、建築家の遠藤克彦氏をお招きし、2022年2月にオープンする美術館についてや、民間施設と公的施設との連携の可能性などを語ります。
■登壇者:菅谷富夫(大阪中之島美術館館長)、遠藤克彦(建築家/茨城大学大学院准教授)、ヤノベケンジ(現代美術家)、芝川能一(おおさか創造千島財団 理事長)
【Vol.2】初回の「Open Storage」以来、7年ぶりにMASK参画作家6名が集結し、MASKのこれからの可能性を再考します。
■登壇者:宇治野宗輝(現代美術家)、金氏徹平(美術家・彫刻家)、久保田弘成(美術家)、持田敦子(アーティスト)、やなぎみわ(美術作家・舞台演出家)※オンライン出演、ヤノベケンジ、芝川能一
【Vol.3】北加賀屋エリア内に私設美術館を構える森村泰昌氏と、同時期に展覧会を行なう増田セバスチャン氏をお招きし、開催中の企画や、直近の活動・発表などについて語ります。
■登壇者:森村泰昌(美術家)、増田セバスチャン(アーティスト)、ヤノベケンジ、芝川能一
火を噴くトらやんをMASKで見ることが出来る最後の機会です。どうぞお見逃しなく。
※マスクを着用してご来場ください
※37.5°以上の熱のある方、体調のすぐれない方は来場をお控えください
|開催概要|
日時:【Vol.1】2021年11月12日(金)18:30~19:30 /【Vol.2】2021年11月13日(土)13:30~14:30 / 【Vol.3】2021年11月14日(日)13:30~14:30
料金:2,000円
会場:MASK
申込方法:以下リンクPeatixよりお申込みください
【Vol.1】https://openstorage2021-closingevent-vol1.peatix.com/view
【Vol.2】https://openstorage2021-closingevent-vol2.peatix.com/view
【Vol.3】https://openstorage2021-closingevent-vol3.peatix.com/view
主催:一般財団法人おおさか創造千島財団
助成:芸術文化振興基金
特別協力:一本松海運株式会社、株式会社特効
キュレーター・モデレーター:木ノ下智恵子(大阪大学 准教授)
舞台監督:黒飛忠紀(幸せ工務店)
広報協力:京都芸術大学ULTRA FACTORY、ANOMALY、MIWA YANAGI OFFICE、Sandwich他
|ゲストプロフィール|
【Vol.1~3】
ヤノベケンジ(現代美術家)
1965年大阪生まれ。90年初頭より、「サヴァイヴァル」をテーマに実機能のある大型機械彫刻を制作。97年チェルノブイリを訪れる《アトムスーツ・プロジェクト》を敢行。2011年震災後、希望の彫刻《サン・チャイルド》を制作し国内外で巡回。20年3月末、人類の守護獣《KOMAINU ―Guardian Beasts−》を疫病から人々を守る願いを込め展示する等、アートの枠組みを超えた幅広い創作活動を続けている。
芝川能一(一般財団法人おおさか創造千島財団 理事長 / 千島土地株式会社 代表取締役社長)
昭和23年兵庫県生まれ。昭和47年慶応義塾大学卒。住友商事㈱を経て千島土地㈱入社。千島土地は江戸時代からの豪商・芝川家の資産を引継ぐ不動産会社で、現在は不動産賃貸に加え航空機リースを手掛けるほか、芝川ビルや名村造船所跡地等、自社保有資産を活かして地域の文化・魅力向上に貢献する活動にも力を入れている。
【Vol.1】
菅谷 富夫 (大阪中之島美術館館長)
1958年千葉県生まれ。財団法人滋賀県陶芸の森学芸員、大阪市立近代美術館建設準備室学芸員を経て2017 年より大阪中之島美術館準備室長。2019年より現職。初代館長に就任。近代デザイン、写真、現代美術の分野を担当する一方、新しい美術館整備を統括する。館外においても上記分野の批評・評論活動を多数行う。担当した主な展覧会は「美術都市・大阪の発見」展(1997年)、「早川良雄の時代」展(2002年)など。共著に『都市デザインの手法』(1998年)、『デザイン史を学ぶクリティカルワーズ』(2006年)など。
遠藤 克彦(建築家/茨城大学 大学院理工学研究科 都市システム工学専攻 准教授)
1970年横浜市⽣まれ。1992年武蔵⼯業⼤学(現・東京都市⼤学)卒業。1995年東京⼤学⼤学院修了。博⼠課程進学在学中の1997年に遠藤建築研究所設⽴。2007年株式会社遠藤克彦建築研究所に組織改編。主な作品に「⼤阪中之島美術館」「豊田市自然観察の森ネイチャーセンター」「系(つなぐ)の家」等。
【Vol.2】
宇治野宗輝(現代美術家)
1964年東京都生まれ。90年代よりサウンドスカルプチャーを制作、展示/パフォーマンスを行っている。2004年からは、大量消費社会が急速に拡大した20世紀以降の「物質世界のリサーチ」を基盤に、楽器、家電製品や自動車、家具、中古レコードなど、日常的な消費者向けの製品と技術を再構成し、近代の文化を再定義するサウンド/スカルプチャー/パフォーマンスの複合プロジェクト「The Rotators」に取り組み、世界各地の展覧会に参加している。
金氏徹平(美術家・彫刻家)
1978年生まれ。京都市立芸術大学大学院彫刻専攻修了。日常の事物を収集し、コラージュ的手法を用いて作品を制作。彫刻、絵画、映像、写真、パフォーマンスなど表現形態は多岐にわたり、一貫して物質とイメージの関係を顕在化する造形システムの考案を探求。『金氏徹平のメルカトル・メンブレン』(2016)、『四角い液体、メタリックなメモリー』(2015)、『Towering Something』(2013)、等国内外で個展開催のほか、自身の映像作品を舞台化した『TOWER』を京都国際舞台芸術祭(2017)や六本木アートナイト(2018)で発表。
久保田弘成(美術家)
1974年長野生まれ。武蔵野美術大学大学院修了。土地の歴史や風土を反映させた、自然崇拝的祭礼を原型にし、車や漁船を用いた彫刻やインスタレーション、パフォーマンスを発表。財団法人ポーラ美術振興財団助成金、文化庁新進芸術家海外留学制度によりフランス、ドイツにて活動し、ヨーロッパ各地、アメリカ、メキシコ、中国等で制作発表を行う。昨今は屹立する彫刻的な自然石「根石」(こんせき)を蒐集。2017年東京 武蔵村山にその集積地である「根石院」を立ち上げている。
持田敦子(アーティスト)
2018年、東京藝術大学大学院先端芸術表現専攻修了。同年、バウハウス大学ワイマール大学院Public Art and New Artistic Strategies修了。2018年から2019年にかけて、平成30年度ポーラ美術振興財団在外研修員としてドイツ、シンガポールにて研修。プライベートとパブリックの境界にゆらぎを与えるように、既存の空間や建物に、壁面や階段などの仮設性と異物感の強い要素を挿入し空間の意味や質を変容させることを得意とする。
やなぎみわ(美術作家・舞台演出家)
神戸市生まれ。京都市立芸術大学で工芸を学ぶ。写真作品などで国内外で多くの展覧会を開催し、2009年第53回「ヴェネツィア・ビエンナーレ」美術展日本館代表作家。2011年から演劇活動を開始し、美術館や劇場での公演を行う。2015年に「ゼロ・アワー 東京ローズ最後のテープ」で北米ツアーを実施。2016年夏より台湾で製造した舞台トレーラーによる野外劇「日輪の翼」(原作:中上健次原)で各地を巡業している。近年は、歌仔戯(台灣オペラ)としては初めての日台合作「アフロディーテ〜阿婆蘭〜」を作演出、2021年末に衛武営国家芸術文化中心にて公演予定。美術と舞台の両分野で活動している。
【Vol.3】
森村泰昌(美術家)
1951年、大阪市生まれ。1985年、ゴッホに扮したセルフポートレイト写真でデビューして以降、国内外で作品を発表する。2014年、ヨコハマトリエンナーレのアーティスティックディレクターを務める。近年の国内における個展に、「森村泰昌:自画像の美術史―「私」と「わたし」が出会うとき」(国立国際美術館、2016年)、「森村泰昌:エゴオブスクラ東京2020―さまよえるニッポンの私」(原美術館、2020)、「ほんきであそぶとせかいはかわる」(富山県美術館、2020)、「M式「海の幸」-森村泰昌 ワタシガタリの神話」(アーティゾン美術館、2021)等。2018年、大阪北加賀屋に「モリムラ@ミュージアム」を開館。
増田セバスチャン(アーティスト)
1970年生まれ。95年より東京・原宿に拠点を持ち、一貫した独特な色彩感覚からアート、ファッション、エンターテインメントに渡り作品を制作。きゃりーぱみゅぱみゅMV美術、KAWAII MONSTER CAFEなど、世界にKawaii文化が知られるきっかけを作った。2014年にNYで開催した個展「Colorful Rebellion -Seventh Nightmare-(反抗的色彩 七つの大罪)」を機に国内外で作品を制作。2017年度文化庁文化交流使、2018年度NYU客員研究員。
【モデレーター】
木ノ下智恵子(大阪大学准教授、MASKキュレーター)
1971年生まれ、大阪市在住。専門は現代芸術、文化政策、事業プロデュース等。神戸アートビレッジセンター美術プロデューサー、大阪大学CSCD等を経て現職。企業とNPOとの共創拠点運営「アートエリアB1」やネットワーク事業「クリエイティブアイランド中之島」などに従事。他の活動には、NAMURA ART MEETHING実行委員、恵比寿映像祭オフサイト・キュレーター、岡山芸術交流パブリックプログラムディレクター、札幌文化芸術交流センターSCARTS事業統括ディレクターなどがある。
【音楽】※Vol.1、3のみ出演
立石 雷(篠笛 和太鼓奏者)
高校生時代メキシコに留学。「鼓童」に入団、メンバーになって以来、世界15カ国で1000回を超える公演に参加。篠笛を山口幹文氏に師事。坂東玉三郎「アマテラス」共演。鼓童から独立。
シディ・ラルビ・シェルカウイ演出「ICON」出演。「Burning Man」にて史上初招待和楽器奏者として緊縛師 Hajime Kinoko氏と共演。市川海老蔵 「ABKAI2019SANEMORI」共演。片岡愛之助「GOEMON2021」共演。
【ジャイアント・トらやん】
子供の夢の守護神として制作され、子供の命令にのみ従い、歌って踊り、口から火を噴く、全高7.2メートルの《トらやん》人形。黄色い《アトムスーツ》を着た《トらやん》は、実父の腹話術人形。この世界を生き延び、再生して欲しいと願う大人たちのメッセージを次代へ届ける存在としてヤノベケンジ作品に登場する。《ジャイアント・トらやん》は、「子供都市」のシンボル、また21個目のパビリオンとして、大勢の学生やクリエイターやボランティアスタッフとの共同制作により、金沢21世紀美術館・プロジェクト工房で誕生した。その後2本足で立ち上がり、豊田、青森、横須賀、鹿児島、タイ、福島、六本木など各地を巡回し、《トらやん》の故郷・大阪の街にやって来る。「水都大阪2009」では大阪市役所に展示され人々を驚かせた。2012年よりMASKを拠点に祝祭のファイヤーパフォーマンスを披露している。
アルミニウム、鉄、真鍮、FRP、発泡スチロール / 720×460×310cm / 2005年